今回の新型コロナウイルスで、ひと際注目を浴びたのが、
『次亜塩素酸水』
僕も当初より気になっていましたが、色々調べていると・・・「どうもう分からん!」となってしまって、もう少し調べて情報を集めてみようと思いました。

そして、分かった事を表記したいとおもいます。

まず、『次亜塩素酸水』には広義の意味、狭義の意味とがあります。
3月頃に注目を浴びたのは狭義の意味での『次亜塩素酸水』です。
これは、
・次亜塩素酸ナトリウム溶液(次亜塩素酸ナトリウムを水で薄めた物)を電気分解した物です。
ですので基本的に一般家庭では作れません。
・特徴は、有機物に触れるとほぼ水になってしまうので人体には「無害」となっています。
ただ、有機物に触れると水になる(効力が無くなる)という事は、容器に入れられないという事ですよね? 僕はこれの実物を見た事がないので分かりませんが・・・

続いて、広義の意味での『次亜塩素酸水』は、
・次亜塩素酸ナトリウム溶液(次亜塩素酸ナトリウムを水で薄めた物)その物を言います。
一般家庭でも、食器などの漂白剤を水で薄めて作れます。
これは濃度にも寄りますが、基本的にドアノブなどの「物」を除菌する為に使います。
手指など人体には使いません。(手指が荒れます)
・容器保存ができます。ただしそれほど長期保存が出来ない(効果が弱まる)ので、あまり作り置きをしない方がいいです。
・「空間除菌」などと言って噴霧での利用は、安全性が確認されていませんので止めた方がいいです。

このように同じ『次亜塩素酸水』と言っても、全く別物なのです。

そして5月29日のニュースにて、製品評価技術基盤機構(NITE)は『次亜塩素酸水』について、現時点において「新型コロナウイルスへの有効性は判断できない」との中間結果を公表しました。

なので、『次亜塩素酸水』は、新型コロナに対して国が推奨している除菌・消毒法ではないという事です。

また、『次亜塩素酸水』として販売されている製品は、製法(電気分解、混和等)や原料が明記されていない物が多く、pH値や塩素濃度(ppm)の明記がない物も多い。
根拠不明な安全性を謳っているものが多いので、気をつけて欲しいですね。

次は、『エタノール』です。

手に入り難くなっている『消毒用エタノール』ですが、
エタノールが入っている消毒液なら何でも良い訳ではなく、その濃度が大事って知っていますか?
消毒用に使う『エタノール濃度』は、60%~80%とされています。
60%以下でも消毒は可能ですが、効果が落ちるみたいです。
また、80%を超えるとちゃんと消毒する前に気化してしまうので、消毒液にはならないらしいです。

また、『消毒用エタノール』を作る方法として、『無水エタノール』を『精製水』で薄める方法がありますが、『精製水』じゃなく水道水でも可能です。
ただし、その場合はあまり保存がきかないので、一週間くらいで使い切る量を作るのが良いです。
『精製水』は病気などで必要としている人が居るので、出来るだけ水道水で作るようにして欲しいですね。

市販にされている『消毒液』の中には、『エタノール濃度』が明記されていない物も多いです。
先日のニュースでは、『消毒液』と謳っているにも関わらず、『エタノール濃度』が5%だったという物があったみたいです(-_-;)
この濃度だと消毒効果は期待できず、ほぼ『水』ですね。

このように、消毒・除菌商品の中には、粗悪品が多数あるのが現状だと思います。
また、一部のネット情報だけを信じて、間違った使い方をしてしまっていたりする事も多いと思います。
出来るだけ情報を集めて、粗悪品や誤使用を回避して欲しいです。

最後に、『ハンドソープ』です。
手洗いが習慣づく事によって、『ハンドソープ』が品薄になっているみたいですね。
手を洗う事は良い事なので、どんどんして欲しいのですが・・・
必要以上に買い溜めとかは無しの方向でお願いしたいですね。

新型コロナには界面活性剤が有効だと分かっています。
『ハンドソープ』(液体せっけん)は合成界面活性剤で、『固形石鹸』は自然由来の界面活性剤です。
※細かく説明するともっとありますが簡略化。
なので、ハンドソープが手に入らない場合は、固形石鹸を活用しましょう。

『ハンドソープ』や『固形石鹸』の界面活性剤で、新型コロナウイルスが不活性化するかどうかは分かりませんが、「洗い流す」という意味で手洗いは本当に重要です。

僕個人の見解では、
『次亜塩素酸水』よりも『消毒用エタノール』よりも『マスク』よりも、まずは『手洗い』だと思っています^^

このほど、製品評価技術基盤機構(NITE)より、『新型コロナウイルスに有効な界面活性剤』が公表されました。
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
・アルキルグリコシド(0.1%以上)
・アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
・塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
・塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
・塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)

参考までに。